ベアと定期昇給の違いは何だろう?給与の基本を理解したい人向けです

入社したて…じゃなくても意外と知らない人が多いのが、ベアと定期昇給の違いなんですよ。
春闘の時期に『ベア○%』とよく聞くけど、要するに給料が上がることだよね、くらいの思いでいるのでは?

ベアはベースアップの略で、定期昇給は文字通り定期的に給料が上がっていくことです。
両方とも給与アップは共通しているのですが、違いは明白です。

定期昇給とは、年齢や勤続年数に応じて給与が上がることです。
例えば、25歳の人が26歳になると26歳の給料になります。ベースアップとは、給与の水準そのものを引き上げることです。
例えば、今までは25歳で200,000円だったのが201,500円に引き上がるなど、賃金テーブルの基準額がアップすることです。

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ベースアップってそもそもどんな仕組み?

ベースアップというのは端的に言うと、給与表の改定です。
例えば、年齢給を採用している会社の場合、25歳の基本給を20万と給与表で定めてある場合、それをベースアップにより1,500円上げるということになると、基本給の20万が201,500円に書きかえられるということです。

そして、その効果は次回改定があるまで続きます。

ベースアップは、基本給の水準が一律で上がることを指し、いわゆる基本給の底上げです。しかし、いきなり上がるわけではありません。折衝の場(その最たるものが春闘です!)で、企業と労働組合との交渉がまとまって決定されるのです。
なお、ベアの条件に個人の業績などは影響しません

春闘で『今年はベアゼロ』なんてことになると、給料の底上げは行われません。
つまり、給与表は書き換えられず、例えば年齢加算による定期昇給だけとなってしまいます。

ベースアップと定期昇給の違いがもうひとつ分かりにくいんだけど…

何となく、わかったようだけど…
もうひとつ掘り下げて、定期昇給とベアの違いを見ていきましょう。

定期昇給とは、企業の業績が上がらずに、ベアが望めない時でも、各企業の給与表で決められている一定金額だけ給与を上げるという仕組みで、従業員の生活レベルを維持する事が目的となっています。

ベースアップとは、春闘の時期にテレビや新聞などで報道されている「ベア」の事です。
ベアとは、企業の業績が上がったとき、つまり簡単に言うと、会社が儲かった時に給与が上がる事です。ベアは経営者と労働組合の話し合いで決められます。

給与が上がる総額は、定期昇給とベアの合算額です。
以前にバブルがはじけた時は、企業の業績は上がらず、「ベアゼロ」の状況が何年も続きました…
更に業績が落ち込んで、社員の最後の望みの綱である定期昇給さえも減額されたほどです。

ベアが語られるということは、その企業に明るい希望が多少なりともあるということです。

さらに補足すると!
ベースアップは、基本給そのものが一律で上がります。
それに対して定期昇給は、一定期間に到来する何らかの機会(チャンス)によって給料が上がる仕組みです。

何らかの機会というのは、勤続年数や業績などさまざまなことが考えられます。つまり、個人により、定期昇給に差が出ます。
しかしベースアップは一律で上がるため、個人での昇給差は出ないんです。

ベアは、基本給の一律アップということで、労働側にとっては嬉しいことですね。
でも、企業にとっては人件費が一律で上がるため、負担が増えるという面があります。

定期昇給の場合、従業員の数や勤続年数から、企業負担の想定が容易ですが、ベースアップは経営側と労働側の交渉次第で変わるために、想定外の負担とも言える事態です。

ベア決定に向けての、労働者と経営側(企業)が折衝を行う基本的な場が、『春闘』になります。

春闘の争点はベアだけなの?

春闘は、労働者と経営側がベアをめぐって折衝する行為を、労働側から見た労働運動です。
毎年ベアだけが報道されますが、本来の春闘とは、賃金問題だけではないのです。

ベースアップをメインに報道されるので、ベアを勝ち取る運動オンリーに誤解されますが、春闘は本来「労働条件の改善を交渉する労働運動である」と考えてください。

現在実施されている春闘方式は1956年に始まったと伝えられています。
春闘は、実に50年以上にもわたる歴史を持つ、経営側と労働側の折衝の場なのです。

ベースアップと定期昇給に共通点はあるのか?

ベアと定期昇給に共通点はあります。
どちらも、基本給・勤務給・職能給を定めた比率で昇給させるものだからです。

ベースアップも一定比率で社員等級ごとに変化があります。
なお、どちらも平均値を定めたうえで計算されます。

さいごに

定期昇給とベースアップの違い、それぞれの仕組みについて、多少なりともご理解いただけましたか?

生活に強く関わってくる給与アップの仕組みですから、基本線は必ず押さえておきましょうね。

それにしても、今の日本ではベアはおろか定期昇給さえも皆無の企業が少なからず存在します。そんな日本の闇にも興味を持つようにしてください。
ひょっとしたら、明日は我が身…になりかねません。

明るい未来を常に期待できる世の中こそ、希望に満ち溢れていると思うんですが。

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